洗車方法とコーティングメンテナンスの話
汚い車に乗るのがイヤな人
・コーティング施工したけど洗車ってどうすればいいんだろう?
・頑張って洗車しよう!でもどうやるのが正解なの?
・手洗い洗車が良いのはわかるけど面倒くさいから洗車機でいいや
・時間がないから洗車機だけ通して走って乾かそう
と、思う方が多いと思います。意外と綺麗に乗っている人でも、良く話を聞くと、わからないことが多かったり、ふだんのお手入れが面倒くさくて専らスタンドの洗車機に入れていたりします。
私もスタンドの洗車機は利用しますが、たまに、洗車機を通した直後に、拭き取らずにそのまま帰って行ってしまう方も見かけたことがあります。
「そのままだと後で大変なことになってしまいますよ」とお伝えしたいところですが、すでに出て行ってしまったのでお伝えすることもできず、胸の中にしまっております。
コーティング専門店としましては、最低限、洗車やコーティング後の取り扱いについて、知っておいて欲しいと思っていることがありますので、今回、お話しします。
Contents
洗車方法とコーティングメンテナンスの話
みなさんは、日頃の洗車はどうやっていますか?
「近所のコイン洗車場で洗ってるよ」
「スタンドの洗車機かな」
「スタンドに行ってお店の人に手洗い洗車してもらってる」
などなど・・
「洗車」と言っても、やり方や方法はバラバラだと思います。でも、皆さんに共通していることは、「洗車で車を綺麗にしたい」というところは共通だと思います。
洗車機と手洗い洗車ってそんなに違うの?
忙しい方や洗車するのが面倒な時に活躍するのが「洗車機」です。車を機械の中に止めてブラシが回転しながら自動で洗車してくれる、よくスタンドで見かけるアレです。
中にはブラシが無くて、高圧の水だけで汚れを落とす洗車機もあります。
洗車機のブラシがナイロン製のものから、今は布やスポンジなどに変わってきていて、傷が入りにくくなっていますよね。
センサーで車の形を読み取り、ブラシの当たり具合や回転数まで調整しているものもあって、洗車機=傷だらけという構図は昔の話かもしれません。
そうは言っても、「洗車機は傷がつくしやっぱり手洗い洗車のほうがいいよ、絶対」という方は、少々コストがかかりますが手洗い洗車をお願いする方もいるでしょう。
では、改めて洗車機と手洗い洗車のメリット、デメリットを整理してみてみましょう。
洗車機と手洗い洗車ってやっぱり違うの?
洗車機
どちらの洗車方法でも、結果、車は綺麗になります。ただ、綺麗になるレベルや、車に与える影響は異なります。 上記のメリット、デメリットを見てもわかる通り、細かい所の洗浄には手洗い洗車のほうが当然有利ですが、洗車する人の力の入れ方や、洗車の方法によっては傷を増やしてしまったりする場合もあります。 ゴワゴワした綿タオルで拭き上げれば、あっという間に傷だらけになりますし、ホイールを洗ったスポンジでボディも洗えば大変なことになります。 正しい洗車方法を知ることで、車に与えるダメージを抑え、塗装のコンディションを保つことができます。 コーティング施工でお預かりする車のコンディションを拝見すると、多くの場合、 ・塗装がくすんでいる ・シミがこびりついている ・塗装のあちこちに陥没が見られる ・ホイールがブレーキダストで真っ黒 ・ガラスにウロコがついている のような状態になっています。原因は保管状況、使用状況などにより異なりますが、「普段の洗車」によるものが多いことも事実です。 ・小傷だらけ 洗車した後の拭き取りの時についてしまったか、洗車の時の引きずり傷が多いです。 ・塗装がくすんでいる 塗装表面に水アカがついていたり、無数の薄傷が乱反射してくすんで見えることがあります。 ・シミがこびりついている 代表的なものは花粉。花粉は水分を含むことによって攻撃力がアップします。あとは水道水が乾燥してシミになったもの。 ・塗装のあちこちに陥没が見られる 水道水がシミになり、そのシミに更に水滴がついてシミを成長させてしまい、結果、塗装を犯して陥没シミをつくってしまうもの。 ・ホイールがブレーキダストで真っ黒 欧州車はブレーキダストを出しながらしっかり止まる構造ですのでブレーキダストがホイールに固着しやすい傾向です。まめに水洗いしていれば問題ありませんが、放置していると、ブレーキの熱でホイールも熱を持ちますのでブレーキダストが固着してしまいます。 ・ガラスにウロコがついている 雨によるものも多いかと思いますが、多くの場合、水道水が犯人です。あとはウォッシャー液なんかも犯人の場合があります。 簡単に申し上げましたが、傷には傷になる原因がありますし、シミにはシミになる原因があります。その原因を無くし、且つ傷やシミが付きにくい状況が作れれば塗装面のトラブルは無くなるはずです。理論上は。 外を走る車ですので、原因を完全ゼロにするのは難しいので、正しい洗車方法で洗車をして、定期的にコーティングで保護するか、傷やシミを取り除き、リセットしてあげるのが得策だと思います。 結果、我々のようなコーティング専門店にお願いするのがおススメです。 なんか宣伝のようになってしまいましたが事実です。 冒頭の洗車機を通して、拭き上げせずにそのまま帰ってしまった人は、その後どうなったかと想像しますと、次の流れによって結果塗装表面にシミをつくることになります。 洗車後の水滴→空気中のチリやホコリを吸い寄せる→太陽光や風により乾く→水滴に含まれたチリやホコリ、水道水のカルキなどが塗装表面に残る→更に乾いて固着する→シミとなる カルキやミネラルを含まない「純水」を使用した洗車機であればシミになりづらいと思いますが多くの場合、水道水を使った洗車機ですのでシミになってしまいます。 最初は薄いシミですが、しっかり成長したシミになりますと、洗車しただけでは落ちなくなります。 例えば、洗車をするときにお気に入りのカーシャンプーを使って洗車している場合、結果として「シミ」を増産してしまっている場合もあるのです。 「シャンプーシミ」と言って、シャンプーに含まれる成分が乾き、塗装表面に固着してしまう現象です。特に撥水性能を持つシャンプーは撥水させる成分自体がシミになる場合もありますし、撥水性能によって塗装表面についた水滴がレンズ効果でシミをつくってしまう場合もあります。 このようなことにならない為には、シャンプー量を規定内にして濃くしすぎないことと、良くすすいでシャンプーをしっかり洗い流すことが重要となります。 シャンプーを否定するものではありません。シャンプーは塗装面の摩擦を抑えてくれますし、汚れを落とす成分も含まれておりますので使用することは良いことだと思います。 濃度を上げず、しっかりすすぐことを意識していただければOKです。 傷がはいりにくく、細かい所まで洗えるメリットのある手洗い洗車ですが、注意していただきたいことがあります。 「力を入れすぎないこと」、「スポンジが汚れたらこまめにすすぐ」ということです。 手洗い洗車の最大のメリットでもある「洗車時の力加減ができる」ことは、裏を返せば「力を入れすぎて洗車してしまう」ことに繋がります。 落ちない汚れを落とそうとして力を入れてゴシゴシすれば傷が入ってしまいます。やさしく洗うことが重要です。 シャンプーをつけて良く泡立てて、スポンジなりムートンなりで洗車するのですが、マメにスポンジをすすぐことが大切です。理由は、スポンジに汚れがついているからです。 汚れがついたままボディを擦るとヤスリで擦っているのと同じ状況になります。スポンジをこまめに洗うことでリスクを減らします。 これまで、洗車機や手洗い洗車による影響をみてきましたが、では次に 正しい洗車についてみていきましょう。 インターネットでも様々な洗車方法がご紹介されておりますが、弊店の考える正しい洗車は次の通りになります。 ・水をかけながら洗車するか、シャンプーを使いやさしく洗車する ・シャンプーを使用した時は良くすすぐ ・洗車中、スポンジはこまめにすすぐ ・ホイールとボディを洗うスポンジは分ける ・洗車後の拭き取りで水滴を残さないようにする ・洗車で落ちない汚れは深追いせず専用の洗剤を使用して落とすか専門家に相談する ・炎天下で作業しない。(風の強い時も避ける) 以上になります。 ここまでお読みいただいた方は、理由に関しては想像できるかと思います。 上記のような洗車をすることで、 ・汚れが固着しにくい ・シミになりにくい という結果を得ることができます。コーティング施工をして、その後の洗車方法も同様にしてください。 コーティング施工をおすすめしているところや、宣伝の謳い文句で “コーティングをしたらノーメンテナンス” “〇年効果が持続します” というように、耳障りの良い言葉を聞いたことがあると思います。果たして本当にそうなのでしょうか。 コーティング施工をしても普通に汚れます。ただし、汚れがつきにくいと思います。汚れる以上は洗車が必要になります。洗車をすることで綺麗なままを維持することができます。 汚れがつきにくく、落としやすくなるのがコーティング施工になります。 メンテナンスは必要です。せっかく塗装表面にコーティング被膜が形成されても、その上に汚れがついていればコーティングの性能は発揮されませんし、放置することで汚れを固着化させてしまいます。 一部のコーティング剤を除き、ガラスコーティングやセラミックコーティングは塗装表面にしっかり密着しているので研磨や特殊な溶剤を使わない限り塗装表面に存在し続けます。 雨に当たらず、紫外線が当たらない環境であれば理論上、存在し続けます。 実際は、複数回の洗車による摩擦や紫外線劣化等により落ちていきますが、コーティング剤によって、生き延びる長さが異なります。 コーティング施工をして効果を持続させるためには、定期的なメンテナンスは絶対必要です。ご自身の日ごろのお手入れも重要となりますし、専門店に相談してメンテナンスを受けていただければコーティングの寿命がかなり変わります。 使用環境や、保管状況がそれぞれ異なる中で、“〇年持続します”と言い切れない部分があります。これは、コーティング剤の良さをアピールするための文言ですが、〇年持続させるためには、やはりメンテナンスが必要でることを忘れてはなりません。 コーティングをしても普通に汚れますので、その汚れを都度、取り除いてあげてください。 あと、もう一つ、「コーティングが持続する」という意味も知っておく必要があります。 コーティングが持続している状態とは、どのような状態のことを言うのか、水玉になるか、ならないかで判断するのか、不明なことが多いのではないでしょうか。 コーティングがダメになった、コーティングが落ちてしまったかな、と感じられる状況はどんな時でしょうか。多くの場合、「水弾きしなくなったからコーティングが落ちてしまった」、とか「なんか艶が感じられなくなったな」などではないでしょうか。 水弾きしなくなってしまったなど、多くの場合、コーティング被膜は塗装表面に存在しているのですが、コーティングの上に汚れが固着している場合が多いのです。 水洗い洗車でなかなか落とせない汚れも、我々が専用の洗剤を使いながら洗車すると、見事に復活する場面を数多く見て参りました。 定期的なメンテナンスが重要であることが、ここでも言えるのです。 一部のコーティング剤を除いては、コーティングが塗装表面にしっかり密着しておりますのでコーティングの上の汚れを落としてあげることで効果を復活させることができます。 「効果」という言葉には若干語弊がありますが、撥水性であれば水玉になり、親水性であれば水がサーと引くような状態になるのです。もし、汚れを除去してもなお、水弾きが足らない場合は、コーティングが落ちてしまったと考えるよりは撥水させる基(もと)が弱くなったと考えるのが正解です。 ただし、洗車していて汚れが落ちにくくなった、とか、輝きが若干落ちてしまったな、と感じる場合は、塗装表面を整えてあげる必要がありますので、再施工かしっかりしたメンテナンスを考えたほうが良いと思います。 ご自身で判断しにくい場合は専門店に相談してみてください。 誰しも綺麗な車に乗りたいと思うのは普通のことです。雨の日に走って汚れたから洗車することは良いことですが、洗車方法を間違えると、自分で自分の車に傷をつけてしまい、回数が増えるたびに傷が増えることとなります。 あまり神経質になることも良くないですが、なるべく傷が入ることをしないことで、愛車の輝きを維持することができます。そして、コーティング施工をした後は、正しい洗車方法でお手入れをしてください。 ・水をかけながら洗車するか、シャンプーを使いやさしく洗車する ・シャンプーを使用した時は良くすすぐ ・洗車中、スポンジはこまめにすすぐ ・ホイールとボディを洗うスポンジは分ける ・洗車後の拭き取りで水滴を残さないようにする ・洗車で落ちない汚れは深追いせず専用の洗剤を使用して落とすか専門家に相談する ・炎天下で作業しない。(風の強い時も避ける) 正しい洗車を意識することで、塗装のコンディションは良い状態を維持してくれます。 そして、コーティング効果を長く感じるためにも定期的なメンテナンスを欠かさないでいただきたいです。 コーティング施工をしても普通に汚れます。汚れがつきにくく、落としやすいというのがコーティングの役目でもありますので、正しい洗車方法でコンディションを維持しつつ、コーティング専門店でメンテナンスをしてもらいましょう。 弊店は、あなたの愛車を綺麗にするお手伝いをしております。お気軽にご相談ください。
手洗い洗車
原因は何?
洗車機を通して拭き上げしないとどうなる?
カーシャンプーを使った洗車
手洗い洗車
力を入れすぎないこと
スポンジが汚れたらこまめにすすぐ
正しい洗車とは
コーティング後のメンテナンス
“コーティング施工をしたから汚れないし、綺麗なままを維持できる”
“コーティングをしたらノーメンテナンス”
“〇年効果が持続します”
コーティングが持続するという意味
まとめ