メルセデスベンツのメッキモールのシミを除去しました
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メルセデスベンツのメッキモールのシミを除去しました
輸入車販売店様よりメッキモールクリーニングのご依頼がありました。
いわゆるメッキのようにキラキラいたモールではなく、黒く輝くモールのタイプで、なおさらシミの目立つ状況でした。
モールコンディション
お車はメルセデスベンツC43 AMGステーションワゴン。
車の乗り降りのたびに目に入ってしまうモール。
そのモールが白い無数のシミで覆われ、せっかくのメルセデスベンツも輝きが半減です。
《助手席ドアの窓枠モール》
《左リヤドア付近のモール》
《運転席ドア窓枠モール》
《運転席ドア上部モール》
なぜ、こんな状態になってしまうのか
欧州車の良く見られる症状ですが、モール加工の違いによるもので、シミがつきやすかったり、つきにくかったりします。
国産車に多く見られるのがメッキ加工したもの。一方輸入車は、モールにアルマイト加工したものが多く見受けられます。
アルマイト加工は、アルミニウム表面に酸化アルミニウム被膜を作る加工で、素材そのものを硬質にし、耐食性、耐摩耗性を向上させることができます。
一方で、酸やアルカリに対しては弱く、溶解したり腐食してしまうことがあります。
メッキモールが白いシミで覆われる現象は、この腐食によるものが原因となります。
メッキモールの白いシミはどうしたらいいの?
ここまで白くシミになってしまった場合は、ふつうの洗車で落とすことができません。
研磨して、モール表面のサビを除去してあげないと落ちないのです。
弊店は、機械による研磨も対応しておりますが、従来より、「手作業による研磨」をしております。
時間もかかり、大変なのですが、手作業による研磨をすることで、削りすぎを防ぎ、最小限の研磨で仕上げることができるので、あえて手作業にこだわっているのです。
根気と時間をかけて仕上げることに生きがいすら感じております。。。
モール研磨終了!
今回は、モールの研磨のみのご用命でしたが、研磨後のモールは、言わばスッピン状態。
ここの所、雨も多いですし、湿気も多いので、すぐに白くシミがついても困ると思いましたのでモールにワックス施工をしました。
モールのシミを除去してワックス施工いていますのでしばらくご安心いただけるかと思います。
メッキのような色調に比べて黒いモールは熱を吸収しやすく、付着した水滴を乾燥させやすくなります。洗車の際は早めに水滴を拭き上げてください。
モールのシミ対策に有効な施工は?
今回は研磨のみのご依頼でしたのでワックス施工で対応しましたが、弊店でおススメするモールシミ対策は次の3つになります。
最強な対策は「モールプロテクションフィルム」になります。
モール自体を厚みのあるプロテクションフィルムで覆ってしまう施工になります。 フィルムで覆うことで、酸やアルカリなどの雨、油、化学物質からモールを保護します。 いつでも剥がすことができますし、強度のあるプロテクションフィルムになりますので傷もつきにくいので、モールの他にも、ヘッドライトや塗装面に施工する方も増えてきております。 現状、素材を保護する力で最強なのがプロテクションフィルムになると思います。
次に考えられる対策は、モールコーティングになります。 新車時に施工するのが一番おススメですが、一度ついてしまった白いシミはしっかり除去してから、ガラス成分の含まれたコーティング剤を施工します。 施工後、保管状態にもよりますが、1年から2年はモールを保護する力を発揮してくれます。 コーティングに比べて耐久性は劣りますが、ワックス施工もおススメです。 見たことがあるかも知れませんが、運転席のドアモールだけ、一部分、シミのつき方が違う部分があります。 ドアを閉める時に触る部分のモール箇所だけシミのつき方が薄いのです。 他の車でもこの通り。運転席側のフロントドアのモール。 これは手の油分がつくことで水を弾き、シミの発生を防いでいます。 厳密にいうと、油は汚れを吸い込み、酸化する性質がありますので、塗装面についた場合は厄介なものになりますが、モールの白いシミはサビですので、サビを発生させる水から守ることでシミの発生を防いでいるのです。 水と油は相性が悪いですから。 これを利用して、ピカピカになったモールにワックスを施工することで、シミ対策になるんです。 車用品店に行くと、様々な種類のワックスが売っておりますが、中でもおススメはザイモールワックスになります。 ちなみにザイモールはアメリカのワックスメーカーで、天然成分にこだわったワックスを生産しています。 最近は、ワックスを施工する方はほとんどいませんが、昔は、洗車→ワックスをかける流れが一般的で、庭先や洗車場でよくみられる光景でした。 今は、ワックスよりもコーティングの流れになっていますので、ワックスは疎遠になってしまった感じがします。 ザイモールワックスは天然成分で構成されており、化学成分を一切含んでいない特徴があります。 ワックスはいかにカルナバロウが含まれてるかでグレードが決まってしまう傾向がありますが、ザイモールワックスは、カルナバロウの含有が3割から7割で、一般的なカルナバロウ含有ワックスの3倍から7倍くらいは含まれていることになります。 カルナバロウは、おおければ多いほど、形成される被膜が強く、ツヤもでると言われております。 同じザイモールでも様々な種類がありますが、弊店でチョイスしたワックスは「チタニウムグレイズ」になります。 専用の黒い袋と、証明書のようなサイン入りシリアル入りの紙が入っています。高級感がありますね。 カルナバロウ含有は51%。ブラジルのイエローカルナバとホワイトカルナバを配合されており、ツヤや耐久性の面でも定評があるワックスになります。 石油を含んでいませんので、塗装も傷めず、樹脂部分にも使えるオールマイティな使い方ができるのも特徴の一つです。 ワックスの入れ物(容器)で違いがおわかり頂けるかと思います。 車用品のお店で、ワックスを見てみるとほとんどが、缶容器に入ったワックスです。 このチタニウムグレイズは、プラスチックの容器に入ってます。 石油成分の入ったワックスは容器を傷めますので缶容器でないとマズいのです。それだけ成分が強く、影響を与える可能性のあるものだと感じます。 神経質かもしれませんが、車の塗装には使いたくない感じがします。 さて、今回、モールの磨きのみのご依頼でしたが、研磨のみのスッピン状態のモールでは心もとないので、ワックス施工をサービスしまして、オーナーさんがお手入れするのに役立つメンテナンスキット(キットと呼べるものではないですが、、)をお付けしました。 半年後くらいに指で塗り伸ばして、付属のマイクロファイバークロスで拭き上げていただくものになります。 容器の中にはザイモールワックスのチタニウムグレイズが入っています。 ココナッツのような香りがしますが、指の体温で程よく溶けて伸びが良くなります。少量で薄くのばして塗ってください。(肌の弱い方は、念のためスポンジなどにつけて塗ってください) お手入れがお好きな方であればツヤの有無もおわかりいただけますし、シミのつきにくさも体感していただけると思います。 弊店は、コーティング施工がメインになりがちですが、モールのくすみなどの“お客さまの悩み”に寄り添っていきたいと考えておりますので、お気軽にお問合せください。 私どもでお役に立てることであれば喜んでお受けいたします。 お問い合わせ心よりお待ちいたしております。 ワックスの中でもおススメはザイモールワックス
ザイモールワックスのいいところ
今回使用したザイモール”チタニウムグレイズ”