傷をつけない洗車方法・誰でもできる6つのポイント
夜間の信号待ちで、前に停まっている車の塗装がギラギラ小傷だらけの状態って見たことありませんか?
黒い車にお乗りの方は、太陽の下で塗装を見た時、無数の小傷を見たことはありませんか?
普通に走っているだけなのに、いつの間にか愛車に傷がついていることがあります。新車で買った時はそんなに気にならなかったのに、いつしか小傷だらけになっているのは、悲しいことです。
傷やシミが浮かび上がるライトで照らすと、、、、
無数のシミや小傷が見えます。ここまでの状況ですと太陽の下でも良く見えると思います。
ここまで塗装がバサバサだとしっかり研磨しないと復活しません。
もう少し前にご相談いただければ、と思いますが。
かなり塗装表面が劣化しています。
この車も小傷が目立ちますね。
コーティング施工でお預かりした車のトランクですが、磨きがいがあるお車でした。
因みに、ブランズで研磨仕上げするとこんな感じに復活します。
では、なぜこんなにも小傷だらけになってしまったのでしょうか。
その原因は何なのでしょうか。
今回は、小傷だらけになってしまう原因と、小傷だらけにしない為の6つの方法をご紹介いたします。
特に濃色車にお乗りの方は、お役に立つ情報かと思います。
Contents
無数の小傷の原因は?
結論から言うと、“綺麗にしているはずの洗車”が原因です。誰しも綺麗な車に乗っていたいから洗車をするのですが、その洗車が、小傷をつくる原因の大半を占めているのです。
雨シミや、紫外線による塗装劣化なども見た目に大きく影響を与えますが、小傷に関しては”洗車”が原因であることが多いのです。
車の塗装は、厳しい外部環境からボディを守っているのですが、そんなに硬くは無くて、鉛筆硬度でも2Hから4Hくらいしかありません。
ちょっとゴワゴワしたタオルで乾拭きすれば、あっという間に傷が入ってしまいます。
自動車の塗装膜の強さなどを表すのに使われている規格で、JIS(日本産業規格)で規格されています。正式名称は、『塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第4節:引っかき硬度(鉛筆法)』で、簡単に言うとどの硬さの鉛筆で擦ったら傷が付くかを専用の機器で測定する実験を行い、その結果に基づき表示しているものです。
傷をつけない洗車方法・誰でもできる6つのポイント
では、傷をつけない洗車方法はどうしたら良いのでしょうか。
それは傷を入れにくい洗車をすることです。傷を全く入れない洗車方法は恐らく存在しませんので傷が入りにくい洗車をご紹介していきます。
➀とにかくやさしく洗車
②すすぐ回数は多めに
③洗う箇所で道具を選ぶ
④落ちない汚れには専用洗剤を使う
⑤それでも落ちない汚れは深追いしない
⑥拭き上げはやさしく
では一つ一つ見ていきましょう。
➀とにかくやさしく洗車
そもそも「傷が入る」という現象は、塗装表面の硬さよりも硬いもので擦った時についてしまうものですから、塗装よりも硬いもので擦らなければ良い訳です。
塗装に触れずに洗車することができれば傷が入るリスクは無くなりますが、普通に洗車する場合にはそんなこと不可能なわけですから、とにかくやさしく洗車するのが重要です。
水圧だけで汚れを落としても拭き上げの時に触れますし、やはり水圧だけの洗車では汚れの落ちに難点があります。
では、具体的な方法を見ていきましょう。
シャンプーの準備
まずはバケツにシャンプーを準備します。シャンプーは、汚れを落とす意味合いよりも摩擦を軽減させる目的で使用します。使うシャンプーは中性のものを使用して、酸性やアルカリ性、研磨剤入りのものは避けてください。
水弾き効果のある撥水シャンプーもできれば避けたほうがベター。シャンプーに含まれる水弾き成分が頑固なシミを形成してしまうことがあります。劣化しやすい水弾き成分が、大気中の汚れを吸い込み、塗装表面に固着してしまう状態を何度も目にしておりますので避けていただきたいところです。
話は少しそれますが、シャンプーを使わずに、水を流しながら洗車する方法も結構、傷を入れない洗車方法で有効な方法です。
片手でホースを持って、水を流しながら洗っていく方法です。ホースの取り回しだけ注意しながら、洗っていき、途中でスポンジなりムートンの汚れをすすぎながら洗っていく方法になります。
私どもがふだん洗車するのであれば、シャンプー+水を流しながら洗車の合わせ技を使うことが多いです。傷も入りにくく、汚れを引きずらなくて済みますので。
話を元にもどしましょう。
水をかけて砂を洗い流す
シャンプーが出来上がったら次に、車に水をかけて表面の砂などを流します。
高圧ガンなどがあれば効果的ですが、無くても十分な水をかけて砂やホコリを流していきましょう。
シャンプー洗車
流し終わったら、シャンプーを使って、スポンジか、マイクロファイバークロスか、ムートン等でやさしく洗っていきます。
使う洗車道具はスポンジがいい、とか、ムートンがおススメとか言いますが、正直、どれでも良いです。こだわるのはそこでは無くて、使い方です。
どんなに高級なスポンジだろうが、ムートンだろうが、使い方を間違えれば傷が入ってしまいます。
②すすぐ回数は多めに
正しい使い方は、とにかく「すすぐこと」です。使っているスポンジなり、ムートンなりをこまめにすすぐことです。
例えばボンネットの半分をシャンプーしたらすすぐ。もう半分をシャンプーしたらすすぐ。
こまめにすすぐことで、スポンジなりムートンなりに絡んだ汚れが落ちますので、傷を入れる可能性を下げることができます。
すすぐ方法は、スポンジなりムートンを流水で流すか、シャンプーを作ったバケツですすぐ方法です。
シャンプーの入っているバケツの上の方ですすいで、同時に泡がつきますので、次の箇所を洗っていきます。
このバケツの上の方ですすぐのがポイントで、すすいで取れた汚れがバケツの下の方に溜まっていきますので、バケツの上のシャンプー(泡)を拾って洗車していけば、砂や汚れを引きずらずに洗車していくことができます。
③洗う箇所で道具を選ぶ
メルセデスベンツのダイヤモンドグリルデザインや、レクサスのスピンドルグリルに代表されるように、細かいデザインのフロントグリルには、柔らかい素材のブラシや筆が有効です。
シャンプーで泡立てながらやさしく洗っていくと、細かい部分の汚れも落とすことができます。
エンブレム周りもやさしく洗っていきます。
歯ブラシを使って洗っている場面を見かけますが、毛の長さが短くてブラシが硬い為、あまりお勧めしません。
ホイールはブレーキダストがこびり付いていて、汚れの多い箇所になります。ホイール専用のスポンジかブラシを用意して洗っていきましょう。
④落ちない汚れには専用洗剤を使う
シャンプーや流水で洗っていると、簡単に落とせない汚れに出会います。その汚れは、黒ずんでいたり、塗装にこびりついていたり、シミのようになっていたりします。
そんな時は、汚れに合わせた洗剤を使って落としていきましょう。
くれぐれも強く擦って落とそうとしないでください。確実に傷が入ります。
塗装表面の雨シミやウロコ
酸性の洗剤が有効です。スケール除去剤や、ウォータースポットリムーバーなどの商品があります。使い方はそれぞれの商品の使用方法をよく読んで使ってください。一般的な除去剤は、クロスに洗剤を適量つけてやさしく塗り込み、拭き上げるだけです。
この方法が有効なのは塗装表面についているシミやウロコのみで、塗装を侵食して凹凸状なってしまったシミには効きません。
虫のこびりつき
充分に水分を含ませてふやかして取り除きます。
花粉
花粉は水に濡れると威力を増します。熱に弱い特性がありますので、花粉のこびり付いたところにクロスを広げ、クロスを80度前後のお湯をかけて温めます。すると花粉が浮き上がり洗い流すことができます。
ここで注意していただきたいことが、熱湯をかけない事。メッキパーツや樹脂パーツに影響を与えてしまう可能性がありますので注意してください。
クロスにお湯をかけてそのまま放置すると更に悲惨な状態になってしまうこともありますので、お湯をかけて放置せずに、浮き上がった花粉を直ぐに洗い流してください。
ピッチ・タールの汚れ
専用のピッチクリーナー等を使い落としていきましょう。シリコンオフでも落ちますが、塗装にはあまり良くありませんので、使用する場合は注意が必要です。
小さな黒いシミ(鉄粉)
目に見えないことも多いですが、塗装表面がザラついていることがあります。原因は鉄粉です。鉄粉は放置しておくと錆びたり、塗装に突き刺さったまま更に食い込んでしまいますので、鉄粉クリーナーなどで溶かして除去しておきましょう。
粘土で除去する方法も有効ですが、確実に傷がはいりますので、研磨作業をする場合には良いですが、研磨作業をしない場合、粘土は使用しないでください。
専用洗剤を使用する時の注意事項
専用洗剤を使ったあとはしっかり洗い流してください。洗剤の成分が残っていると頑固なシミになってしまったり、落とせない汚れになってしまうこともあります。また、汚れが落ちないからといって大量に使用することや、素材を確認しないまま使用するのも危険です。
あと、手袋は必須です。
欧州車のメッキモールや、アルミホイールなどは強い洗剤によってサビたり、シミになったりすることがあります。
⑤それでも落ちない汚れは深追いしない
専用の洗剤を使ってもダメな場合は深追いしないで、専門店にご相談ください。強い洗剤などを使うと塗装自体をダメにしてしまう可能性もありますので、深追いは禁止です。
⑥拭き上げはやさしく
スポンジやムートンでやさしく洗車しても、最後の拭き上げで傷を入れてしまっては元も子もありません。
吸水性の高いマイクロファイバークロスなどを使って拭き上げていきましょう。ブロアーなどを使うと、細かい所の水気を取りやすくなります。
傷を付けない、という観点から言うと柔らかい吸水性の高いクロスで、やさしく拭き上げて、ボディーとホイールなど拭き上げるクロスは分けてください、となりますが、もう一つ気を付けていただきたいことがあります。
それは、乾かさないこと。洗車した後の自然乾燥が、シミの原因になります。
純水(カルキなどを含まない水)であれば問題ありませんが、水道水は、カルキやミネラル成分が含まれておりますので乾燥すると、その成分が塗装表面に残り、シミとなってしまうのです。
洗車後の拭き上げはやさしくしっかり拭き上げてください。
まとめ
塗装表面についている小傷の原因は、実は洗車であったことはご理解いただけたかと思います。そして5つのポイントを意識して洗車することで傷を入れない洗車をすることができます。
②すすぐ回数は多めに
③洗う箇所で道具を選ぶ
④落ちない汚れには専用洗剤を使う
⑤それでも落ちない汚れは深追いしない
⑥拭き上げはやさしく
ポイントを押さえた洗車を継続することで綺麗を維持できます。そして更にボディーコーティングを施工しておくことで、
汚れにくく、汚れが落としやすくなりますので、かなり効果が期待できます。
洗車でのお悩み、愛車を綺麗にするご相談はブランズまでお問い合わせください。