マットストームグレーのスープラにコーティング
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希少なスープラ限定車が入庫
川崎市より、スープラRZ “35th Anniversary Edition” が入庫しました。
※2023年9月施工
こちらのお車は大変希少なお車で、35台のみの限定車とのこと。
1986年に発売されたスープラから35周年を記念し、特別限定車R“35th Anniversary Edition” が設定され、2021年に発売されました。
人気のA90型は街中で見かけても存在感があり、誰が見てもスープラでありスポーツカーであることを認識させるボディデザインのお車ですね。
こんな希少なお車を施工させていただくのは大変光栄でございます。
オーナーは、弊店ホームページをご覧になられてお問い合わせいただきました。お電話で「お車に付着してしまったシミや汚れを除去したい」とのこと。
愛車を大切にし、マット塗装を“綺麗に維持したい”というお気持ちから、様々な情報を集められ、弊社に辿り着いてお問い合わせを頂戴しました。
本当に有難いことです。
ご依頼誠にありがとうございます!
マットストームグレーメタリック
ボディカラーは「マットストームグレーメタリック」という高級車にふさわしいマット塗装になります。
「メタリック」と言う名前がついていて普通のグロス塗装かと思いがちですが、「マット塗装」のお色になります。
マット塗装はご存知の通り、汚れが付きやすく取れにくいボディカラーになります。
今回のご要望はコーティング施工のご依頼ではありましたが、ボディにシミや汚れが付着していて除去できますでしょうか?というご依頼が含まれておりましたので、実車を拝見するまでは、シミや汚れの付着具合はどうだろうか?とあれこれ考えておりました。
マット塗装は、研磨できない塗装ですので、塗装表面についてしまった汚れやシミはケミカルで除去しなければなりません。そのケミカルが反応しない汚れやシミの場合、弊店をもってしてもお手上げとなってしまいます。
弊店では、取れない汚れやシミがつく前に、少しでも早く、塗装下地を整えてマット塗装を保護すべく“マット塗装専用コーティング”の施工をお勧めしております。
お客様とお引き取りの日時を打ち合わせし、なるべく早いタイミングでお車を拝見させていただきたい旨をお伝えし、施工当日を迎えました。
GRスープラのコンディション
新車登録から2年経過しておりましたが、想像以上に綺麗なコンディションでした。
マット塗装でここまで綺麗に維持されるには、恐らくマメに日常のお手入れをされているのだろうと想像がつきます。
気にされているシミ、汚れはボンネットでした。
お預かりした当日、曇天で見えにくい状況ではありましたが、光の当たり方で、薄っすらと雨ジミのようなポツポツしたものが見えます。(撮影が下手ですみません)
他にも、細かい部分ですが汚れがついている部分があります。
運転席ドア。
ボディ形状の関係で、網目デザインの下の方はお手入れしにくい箇所になります。
フロントバンパーのリップ部分。ここもマット塗装の黒になりますので汚れが目立ちます。デザイン的に水平ですので、ついてしまった水が流れずに留まってしまうのも原因ですね。
このお車は普段、屋外保管されているとのこと。どうしても汚れが付きやすい環境であるため、気をつけていてもこのようなシミがついてしまって残念がられておられました。
何とかしてさしあげたい。という気持ちがこみあげて参りましたが、実際に作業してみないと取れるか、取れないかがわかりません。
すぐに施工場に入庫して状況が改善されるのか試してみました。
今回の施工内容
・マット塗装専用コーティング
・ホイールコーティング
マット塗装って普通の塗装と違うの?
マット塗装(艶消し塗装)と言われる塗装は、あえて艶が出ないように、表面を凸凹させている塗装になります。凹凸によって光が乱反射してツヤがひけたような、深みのあるしっとりとした艶感になるのです。
この塗装表面の凸凹を無くしてしまうと光が乱反射せずに艶が出てしまい、普通の塗装と変わらない艶感になります。そのため、塗装表面に水アカや、薄傷がついたからと言って、いつものようにコンパウンドで磨いたら大変なことになってしまいます。
塗装表面が削れて、マット塗装の特徴でもある凹凸が無くなってしまいます。結果、コンパウンドを使った所だけツヤツヤになり、使っていない所よりも少し濃い感じになってしまうのです。
マット塗装の悩み
マット塗装を所有した人だけが感じる悩みは「汚れがつきやすく、しかも落としにくい」ところ。マット塗装は、塗装表面がザラザラしていて、凹凸があるのでどうしても汚れが詰まりやすいんです。
大気中の砂埃や、大気中の排気ガスの塵などが凹凸の目の中に入り込んで取りにくいんですね。しかも、手垢(油分)もつきやすく、ボンネットやドアを触ると指の跡がしっかり残ってしまいます。
マット塗装の車のオーナーは、マメに洗車ができる人でないと維持するのが難しい側面があります。
マット塗装の汚れ落とし
ついてしまった汚れはどうしたら良いのでしょうか。
結論から申し上げますと“汚れに合わせたケミカルを使う”ことになります。
通常の塗装ですと、薄い傷や頑固な水アカはコンパウンド(研磨剤)を使って簡単に落とすことができます。しかし、マット塗装は「コンパウンドが使えない」のです。
しかも強い力で塗装面を擦って汚れを落とそうとすると、その部分だけ艶がでてしまいます。
くれぐれもご注意ください。
万が一コンパウンドを使ってしまった場合は、弊店でもリカバリーできません。再ペイントか、状況によってはステルスラッピングを施工するかしか方法が無くなります。
コーティング施工完了!
リップ部分のマットブラックも深みのあるマットブラックに仕上がりました。
フロントバンパー下部のスポイラーの隙間に小石が入り込んでしまうんです。無理に除去しようとすると傷を付けてしまう恐れがありますので、慎重に除去しなければなりません。
実はボンネットのポツポツシミの跡ですが、かなり目立たなくなりましたが、完全に除去することができませんでした。光の当たり方で見えてしまいます。
これ以上、シミ汚れを成長させたくなかったので、ボンネットのみ、マット塗装専用コーティングではないコーティング剤で2層コーティングしました。
水の弾き方がボンネットだけ異なりますが、ツヤの引け感には違和感もありませんし、一番面積の広いボンネットだけでも強固に保護できる方が、全体のバランスが取れると思いましたので。。
お客様にもご説明済みでご承諾を頂戴いたしました。
マット塗装特有のやさしい光の反射は健在です。
見えない所もGRですね。赤いラインが主張しています。
ボンネットの他に実はドアミラーもシミの影響を受けておりました。かなり目立たなくなりましたが、白いシミがポツポツとありましたので、除去できるだけ除去して、ボンネットと同じコーティング剤で仕上げてあります。
Aピラーのピアノブラック部分は、しっかり研磨して小傷を除去しております。
ホイールコーティングでホイールも黒々してます。今後のお手入れはかなりラクになるかと思います。ただし、タイヤワックスだけはご注意ください。ベタベタにつけ過ぎると、雨で流れ落ちたワックス成分がホイールに付着してシミだらけになってしまいます。
タイヤワックスは塗布したらしばらく放置→かた絞りのウエスで拭き上げするのがお勧めです。余剰分が除去されますのでボディへの飛び散りも防いでくれます。
35周年記念カーボンオーナメント。限定車の証。
マフラーエンドもこだわりました。黒ずみを除去。
テールレンズは洗車傷が目立っておりましたので軽研磨仕上げ済みです。
リヤゲートを開けたこの部分は泥汚れが溜まりやす所です。しっかり洗浄済です。
ここからのアングル大好きです。ボリュームのあるヒップライン。
このたびは川崎市よりご入庫くださいまして誠に有難うございました。
数ある施工専門店から弊店をお選びいただき重ねて御礼申し上げます!
マット塗装専用コーティングは、艶消し感をそのままに、塗装をしっかり保護します。
なお、弊店の最大の売りである「定期メンテナンス無料」の付帯が残念ながらできませんので、定期的な再施工をおすすめしております。(塗装コンディションを見ながら再施工のタイミングを計っていきましょう)
ご不明な点や、ご使用になられて不安な点などがございましたらお気軽にお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくおねがいします。