車磨きの基礎知識~ピカピカが大好きな人に知ってもらいたいポイント~
車が大好きな人は、いつもピカピカにしておきたいですよね?
ちょっとした雨シミや、走っていて巻き上げたドロ。
鳥のフンや季節によっては黄砂の被害で悲鳴を上げそうになった瞬間もあると思います。
こういったとき、時間ができればすぐにでも車磨きをやっておきたいところですよね。
そこで今回は、車磨きが大好きなあなたに向けて、磨きのプロが知っておいてほしいと思う基礎知識をお伝えします。
Contents
1: 車が大好きな人が知っておきたい磨きの基本
車を磨くときには、次の3つのツールを用意し使うことで、これまでとは断然輝きが変わります。
(1)ポリッシャー
プロも必ず使う磨きのツールです。
ポリッシャーには縦型と横型があります。
どちらが良いかどうかはありません。
持ちやすく使いやすいものを選ぶのが一番です。
ただ、最近は横型を使っているプロが増えていますね。
また、ポリッシャーには3つの種類があります。あまり意識されることはないのですが、間違ったポリッシャーを使うと、大切なお車に輝きではなく傷を付けてしまうこともあります。
[1]シングルポリッシャー
磨く力が強いポリッシャーです。
小さな傷だったら、こいつで磨くと消えることもあります。
ということは、板金屋さんのように修理のプロが使うツールだということです。
ご自宅で屋根付きのガレージがあって、塗装の傷も直したいという方にはオススメですが、一般的な磨きに使うのはちょっとコワイですので、やめておいた方が良いでしょう。
[2]ダブルポリッシャー
シングルの次はダブルです。
ということは、シングルよりも力が強いのかというと、そんなことはありません。
ダブルポリッシャーは、磨きの仕上げに使うツールです。
細かい動きをするため、磨きに使うコンパウンドが擦り潰されて「磨いている!」という感じを体験できます。
ツールボックスに1台あっても良いツールです。
[3]ギアアクションポリッシャー
シングルとダブル、両方の機能を持ったポリッシャーです。
要するに磨きの力加減を1台で変えることができるんですね。
このようにポリッシャーは、どの磨きをするのかで適切なものを選びましょう。
道具も好きで置く場所があるのなら、ダブルでサイズの違うものを用意すると、磨きだけでなく視覚的にも楽しい時間を過ごせます。
1台だけ持っておきたい方には「ギアアクションポリッシャー」を選ぶのがおすすめです。
(2)コンパウンド
コンパウンドなしで磨くと、輝きよりも傷が増えます。
これはコンパウンドが磨きにおいて、塗装面にスムーズかつ負担が少なくなるよう「潤滑油」としての役割をもっているからです。
コンパウンドには磨きのレベルによって種類が違ってきます。
磨きの最初に使うものもあれば、仕上げに使うものもあります。
コンパウンドの使い方の王道は、細目→極細目→超微粒子の順番に使うことです。
プロが使うような、研磨力の強いコンパウンドは失敗の原因になります。
また塗装への負担も大きいため、お家で磨かれるときは弱いコンパウンドを選ぶのが正解です。
その方が、万が一失敗してもダメージが少なくなります。
(3)バフ
「バブ」ではありません「バフ」です。
ポリッシャーの先についている丸い綿みたいなやつです。
バフはポリッシャーから出たパワーを使って、コンパウンドを塗装面に塗りつぶし、小さなキズや汚れを削り取っていきます。
バフには羊毛とスポンジがあります。
羊毛はイメージどおり「フカフカ」しています。
磨きの初期段階や、少し目立つキズを消したいときに使うことが多いです。
スポンジは仕上げに使うことが多いですね。
2: 自分で車を磨くときの注意点とは
とにかく力任せに磨いてはいけません。
じっくりと時間をかけて、やさしく磨くことが大切です。
焦って磨いても磨き残しができますし、最悪はツールで「キズが付いちゃった」ということも起こりえます。大変悲しい結果ですね。
まずは上の内容に気をつけた上で、次から説明するツールの使い方に注意してください。
(1)ポリッシャー
お家で磨くのなら先ほども出てきました「ダブルポリッシャー」1つでいいです。
研磨の力が弱いので、時間はかかりますが大きく失敗する可能性が下がります。
(2)バフ
こちらも強く磨けないほうが失敗することは減りますので、スポンジを選んでおくのが良いですね。
車を磨くというのは、美しい輝きを手に入れるためにやるのですが、実はそれよりも失敗してキズを増やさないことが大切なんです。
(3)バフはしっかり取り付けよう
ポリシャーにバフを取り付けるとき、しっかりと中心に付けましょう。
歪んでたりズレたりしているとポリッシャーのパッド部分がボディに直接当たって「ガリッ」。
はい、泣くしかありません。
(4)コンパウンド
何度も時間をかけて磨きますから、超微粒子でOKです。
じっくり丁寧に進めることで失敗せずに輝きが増してきます。
(5)直射日光とホコリ
洗車と同じでボディが熱で焼けているところにコンパウンドが付くと焼きムラができることがあります。はい、最悪です。
また、磨くときに砂やホコリが入ってくると、コンパウンドと塗装の間に砂やホコリが入ってキズが増えることもあります。
これも最悪です。
より美しく磨くのなら、直射日光とホコリに注意しながら、磨く途中でバフの汚れを落としながら作業していただくとキズが入りにくくなります。
使わなくなったヘアーブラシなどでバフについたコンパウンドのカスを取り除いてやると良いですね。
(6)平面を磨く
面倒になってくると、隣り合った平面を一気に磨こうとします。
でも、これはよろしくありません。キズができる原因にもなります。
磨くときは、平面1つを区切りと考えましょう。
また、角を磨くのはやめましょう。
平面へバフを通して均等に力が掛かっているので回転による熱も分散され磨けるのですが、角の1点だけにバフが当たると回転によって熱をもってしまいます。その結果、塗装にダメージが出ることもあります。
3: 磨きを依頼するならどこがいいの?
自分でやるのは時間がない。
やっぱりプロにやってもらいたい。
そんな場合、どこに依頼すれば良いのか迷います。
(1)板金屋さん
確かに綺麗になってきます。
しかし、板金屋さんの磨きは、修理で塗装した部分を磨くことであり、現状の塗装を見極めて、もっとも美しくなるように磨くのとは違います。
(2)ディーラーさん
ディーラーさんでも磨きを受け付けてくれます。
でも、ディーラーさんの場合、磨きの専門技術者が常駐していることは希です。
磨きではなく修理の専門家が磨いているだけということもありますし、ディーラーさんは受付だけして、下請けの工場に磨きを出していることもあります。
当然、下請けに出す場合には、ディーラーさんは手数料を取りますので、仮にあなたがディーラーへ10万円払ったとしても、下請けの工場では10万円の磨き作業がおこなわれることはありません。
ディーラーから下請け工場に支払われた金額の磨きが行われるだけです。
(3)磨き専門
磨きの専門ですから、技術者は磨きのプロです。
とにかく磨くことに詳しく、塗装についてもプロフェッショナル。
また、技術を最高の状態で提供するためには、磨きの工場も専用の設計や設備になっています。
ホコリなどはシャットアウト。
磨きのマシンも段階に合わせた豊富さ。
バフだけでも数十種類は使い分けます。
また、知られていませんが照明にもこだわります。
照明が良くないと小さなキズを見落とす可能性もありますし、磨いた出来映えをしっかり確認することができません。
4: 大切な車の塗装にあった磨きが必要です!
このように、単に「磨きたい」というだけなら、どこへ依頼してもOKです。
しかし、お車が大好きで、いつまでもピカピカであってほしい。
そのように考えておられるのなら、塗装の状態を見極め、最適な方法を選び提供できる「磨きのプロ」へ相談するのが一番です。
5: まとめ
車磨きは楽しい反面、気を抜くと失敗して残念な思いをします。
ご自身で磨かれる場合には、美しさも必要ですが失敗しないことを第一に考えてもらいたいと思います。
車磨きのあとは、必ず塗装面を保護する「保護剤」を塗布してください。例えばワックスやポリマー、コーティングなどが効果的です。磨かれた後のツルツルの塗装肌を直射日光にさらすと、塗装面が受ける負担も増えますので悪影響がでるのは想像に難くないでしょう。
そして、少し気になるキズや曇りがちな輝きは、磨きのプロへ相談することで、愛車の塗装のコンディションを見極めた最適なプランやアドバイスがもらえると思います。