車の塗装を長持ちさせる5つの方法
お車を購入され誰もが気になることというと、いつまでも新車のような輝きをキープしたいということではないでしょうか。
最近の車の塗装は従来の塗装以上に耐久性にも優れており、これまでよりも美しい輝きを維持することができるようになっています。
しかし、そんな耐久性に優れた塗装でも、今回お話するような状態の中に置かれていると、あちこちに雨シミや線傷、くすみが起こってくることは間違いありません。
そこで今回は、大切な愛車の輝きをいつまでもキープするために、お車の塗装を長持ちさせる方法についてお話していきます。
1: 車の塗装が長持ちしない(劣化する)原因とは
車の塗装は何も手入れをせずに放置すると長持ちしません。
そこで、どのような原因で塗装が劣化していくのかを見てみましょう。
(1)紫外線
車の塗装は大きく分けると4つの層で出来ています。
ボディ部分が錆びないようにする「下塗り」。
塗装を美しくみせるための「中塗り」。
車のカラーを決める「上塗りベース」。
カラーをより美しくみせる4層目「上塗りクリアー」。
ここで私たちが車の輝きを維持するために塗装の劣化について気にしておくべきポイントは、4層目である「上塗りクリアー」の部分。
いかにして上塗りクリアーを劣化させないかが、今後の塗装を長持ちさせるポイントになってきます。
で、ここからが塗装を劣化させる1つ目についてなのですが、太陽の光を車が浴びると自然と紫外線にあたります。
通常は紫外線を4層目の上塗りクリアーが保護しているのですが、上塗りクリアーが劣化すると、上塗りベースへ紫外線が到達してしまうんですね。
そうすると「チョーキング」という現象が起こり、塗装へ悪影響を与え始めます。
結果として、塗装部分に白い粉のようなものが浮きだし、見た目にも色あせた状態になってしまいます。
紫外線は塗装の劣化にもっとも多い原因です。
(2)鉄粉
鉄粉が車の塗装に付着すると、鉄粉のサビが原因でボディにサビが発生することがあります。
そうするとサビは塗装をみすぼらしい状態にしてしまいますので、思っているように塗装が長持ちすることはありません。
また、サビの状態が進むと、塗装がめくれてくることもありますので、お車好きとしては耐え難い状態になるはずです。
(3)鳥のフン
塗装が長持ちしない原因の3つ目は「鳥のフン」です。
おそらく車を運転される方なら、車の屋根やボンネットなどに鳥のフンが落ちていた経験が1度はあると思います。
鳥のフンは酸性の消化液が含まれていると言われています。
この消化液は、車の塗装へマイナスの影響を与えます。
放っておくと塗装を溶かしてしまうんですね。
ということは4層目の上塗りクリアーが溶けてしまうと、上塗り部分がむき出しになり紫外線もあたりますので、塗装の劣化が進みます。
(4)水垢
車と水の関係にも注意が必要です。
雨や水道水に含まれる成分によって、塗装へ白い水玉ができることもあります。
この白い水玉を放っておくと、そこから凹みが発生することがあるんですね。
頻繁に起こる現象ではありませんが、凹みは塗装面に影響します。
小さなヒビが上塗りベースに入るかもしれません。
そういった小さな部分から塗装の劣化が進みます。
(5)黄砂や花粉
黄砂や花粉が増えています。
屋外に車を停めておくと、車の上にうっすら膜ができているように積もっていることもあります。
こういった物質は、すぐに塗装面から落ちてくれれば大きな影響はありませんが、積もったままとなると良くありません。
特に黄砂の場合は、砂に汚染物質が含まれていることが多いため、塗装面に悪影響をあたえやすくなります。
(6)落ち葉
落ち葉にも要注意です。
落ち葉そのものに塗装を痛める理由があるのではなく、落ち葉によって塗装面がいつまでも水濡れした状態が続くことで、塗装面への負担を増やすことになります。
水抜きのある部分は特に注意しておきましょう。
見えにくい部分なので、落ち葉が入ったままになっていると、そこからサビが発生する可能性もあります。
2: 車の塗装を長持ちさせる5つの方法
(1)駐車場
車の塗装を痛める原因を見てきました。
これらの原因からわかることは、塗装に負担のかかることの多くは、私たちがコンロールしにくい「自然の現象」だということです。
紫外線、雨や風、花粉や黄砂、落ち葉、鳥のフン。
こういったことから出来るだけ愛車を守るためには、車を走らせていないときには屋根付きのガレージへ保管することが一番です。
しかし屋根付きのガレージとなると、敷地の中に作るのが難しい方もいらっしゃることでしょう。
そこで、コンクリートを敷いた駐車スペースにカーポートを設置することで、屋根付きガレージほどではありませんが自然現象から守ることが可能です。
塗装を長持ちさせるには、まずは自然現象から守ることを考えましょう。
(2)カバー
「カーポートの設置が難しいな」という場合には、紫外線や雨などが直接塗装面へ届かないように「カバー」をかける方法があります。
カバーは取り外しが面倒ですが、愛車の塗装を考えると一手間かけて行いたいことですね。
カバーを使う場合の注意点としては、風の強い日にカバーがバタバタすると、塗装面にこすれてしまい線傷がつく場合があるということです。
バタつかないようにカバーをするようにしていだたくとベストです。
(3)洗車
車を走らせると塗装面には細かな砂などが付着しています。
このような砂を放っておくと塗装面を削ることになりかねません。
そこで、手洗い洗車で丁寧に洗い流すことが必要になります。
たっぷりの水を使ってボディに付着したものを洗い流すことで、塗装面への負担が減り、長持ちさせることができるでしょう。
(4)コーティング
車の輝きを作る「コーティング」という技術があります。
ワックスを使ったものから、ガラスと同じ成分を使ったものまで様々なコーティングが開発されています。
コーティングを行うと、4層目のさらに上に膜をつくりますので、4層目を含めて塗装を保護することができます。
(5)運転する時期
紫外線の強い時間帯は、あまり車を日光にさらさない工夫を考えましょう。
3: 新車のような状態で車の塗装を長持ちさせたいあなたへ
塗装を長持ちさせる方法をお伝えしました。
こういった方法で塗装を長持ちさせることができるのですが、もっと長持ちさせながら、いつまでも新車の輝きを維持する方法があります。
それは「ガラスコーティング」と呼ばれる技術です。
ガラス質の材料を使い、お車の隅々まですっぽりコーティングで覆いますので、隙なく塗装を保護できます。
そしてガラス質の特長である「硬さ」によるコーティングなので、細かな傷防止にも威力を発揮します。
さらにガラスは水をスムーズにはじきます。
これと同じようにガラスコーティングを行うと、雨水を簡単にはじいてくれますし、花粉や黄砂などもスルスルと落としてくれます。
塗装が長持ちしない原因でお伝えした、困った自然現象のいくつかが、かなり解消されることになります。
4: まとめ
車の塗装を長持ちさせる方法についてお話しました。
車の塗装は自然現象によって劣化が進みやすくなるため、できるだけ予防することが一番です。
そこで5つの方法がありますので、まずはこういったことを実践いただければ良いかと思います。
いっぽう、5つの方法が面倒とか、できないなという場合は、最後にお話しました「ガラスコーティング」を検討してもらうのがベストです。
定期的な洗車やメンテナンスは必要ですが、どれも簡単に出来ながら塗装を長持ちさせ、さらに新車の輝きをキープできるでしょう。
大切なお車をいつまでも美しく乗っていただくために、今回の内容が参考になれば幸いです。