メルセデスベンツのメッキモール磨き
Contents
メルセデスベンツE300ステーションワゴンが入庫
輸入車・高級車を中心にコーティング施工しているブランズでございます。
今回はメッキモール研磨作業のご依頼です。
懇意にしている自動車販売店より、「モールを研磨して綺麗にして欲しい」とのご依頼を受けまして作業いたしました。
通常ですとメッキモールを研磨した後に専用コーティングを施工させていただいておりますが、今回は研磨メインの作業依頼という通常お受けしてないメニューでございました。
「研磨メインで」といっても、研磨して何もガードしない状態と言うのはマズいので、サービスで保護剤は塗布しておきました。
悩ましい欧州車のメッキモール
メルセデスベンツにお乗りの方の多くが悩まされる“メッキモールのシミ”
窓枠のモールやルーフレールにこびりつく、あの白いシミです。
欧州車にお乗りの方のほとんどが悩まれていることと思います。
・ボディがツヤツヤなのにモールがシミだらけ ・ドアを開ける時に気になるんだよなー ・洗車しているとモールがキレイにならなくて・・ ・輸入車ってモールもホイールも汚れやすいんだな・・ 悩ましいですね。 そんなあなたのお悩みを解決してくれるのがメッキモールコーティングとメッキモールプロテクションフィルムになります。
ご予算、保管環境、洗車頻度等を考慮してどちらかを選択し、メッキモールのお悩みを解決していきましょう。
E300ステーションワゴンのモールコンディション
よくあるメッキモールのシミがこびりついておりました。これは気になりますね。
左フェンダー付近。
よく見ると、過去に研磨された跡があります。
モール研磨経験車両は特に注意しなければなりません。
白いシミを除去しようとして研磨すると下地を痛めてしまったり、限界を超えてメッキ部分を超えてしまう場合があります。
右リヤドア。
助手席ドア。
運転席ドア
ステーションワゴンの場合、ルーフレールがついています。
今回はルーフレール研磨のご依頼はございませんでしたが、やはりそれなりに影響は受けています。
軽く研磨して全体バランスを整えておこうと思います。
お車のコンディションの確認が終わりましたので、施工場へと車を移動し施工を始めます。
モールについているシミの正体
モールの表面についた白いシミの正体は錆(サビ)です。
高温多湿の日本では湿気が多く、錆が発生しやすいのです。
また、水道水もシミの原因となる場合があります。
水道の水をかけて炎天下で放置すれば簡単にシミが出来上がります。水道水にはミネラル成分が含まれておりますので、空気に触れて酸化したものがモールに付着してしまうのです。
その他、大気中の様々な物質が雨に溶け、モールに付着することでシミや錆になる場合もあります。
モールについてしまったシミへの対策
モールに頑固に固着した白いシミは、普段の洗車で落ちるようなシミではありません。
洗剤でこすってもダメ。
研磨剤入りの溶剤で研磨してもダメ。
メッキクリーナーで磨いても思うように落ちません。
力を込めてゴシゴシやってようやく薄くなった感のある状態。
ご自身で作業するには厳しいかもしれません。
ここで大切な注意事項がございます。
それは、ご自身でいろんな液剤や研磨剤でシミを取るのは、おやめください。
なぜなら、一度溶剤等で変化したモール表面はリカバリーできない場合がほとんどです。
削り過ぎてしまっていたり、モールが変色していたり。
さらに、モールだけでなく、ボディの塗装表面にまで影響を及ぼす場合があります。
取り返しがつかない状況になりましたら私共でもお手上げです。
モールのシミへの対策は、私どものような専門店に依頼するのがよいと思います。
シミへの対策方法
モールについたシミに対抗するおススメの方法は次の2つ。
・モールプロテクションフィルム施工
モールコーティング
これまで、モールについてしまうシミへの対策でポピュラーな方法は、モールコーティングでした。
モールを研磨して下地を整えたあとに、モール専用のコーティングで保護する施工になります。
モールプロテクションフィルム施工
これまでのモールコーティング施工ではなく、プロテクションフィルムで保護する工法になります。
おそらく、現時点でモールを保護して、モールの色合いや輝きを長期間維持する方法としては最強になるのではないでしょうか。
あらかじめ、車両データを取り、モールの形状に合わせてデータカットしたフィルムを施工します。(弊店は、メルセデスベンツのデータはほとんど揃っておりますが、他の車種については実車採寸によりデータ取得、カットをします)
この施工により、プロテクションフィルムが代わりにダメージを受けてくれるため、モールが守られ、シミや錆の発生を最小限に抑えることが可能となります。
ところでプロテクションフィルムって何?
スーパーカーなどの塗装表面に貼って、傷や飛び石からボディを守るために施工する人が増えましたが、プロテクションフィルムは、特殊なフィルムで、ボディーやモールを保護する透明なフィルムになります。
透明度の高い、柔軟性のあるフィルムになります。
みなさんも、スマートフォンにフィルムを貼ったことありますでしょうか?
あの感じです。
フィルム自体の厚みは、一般的なセロハンテープを3枚くらい重ねた感じです。
プロテクションフィルムは耐候性に優れ、フィルム自体は約3年以上性能を維持します。
フィルム自体に柔軟性があるため、受けた衝撃を吸収する特性があります。
モール研磨開始!
モールコンディションを確認して、早速作業を開始します。
マスキングをしてモールを磨いた時に塗装面に傷が入らないように養生します。
下準備が終わったら研磨作業に入ります。
ここで、
“専門店としての特殊な技術でモールを甦らせていただきます“
と申し上げたい気持ちはございますが、実は我々コーティング専門店でも研磨作業は手作業でゴシゴシしていきます。
目の粗い布ヤスリからスタートして細かい目の布ヤスリまで段階を踏んで研磨していきます。布ヤスリは曲面の研磨に優れていて、複雑な形状のモールの研磨にはピッタリのヤスリになります。
モールを研磨する機械もございますが、弊店があえて手作業にこだわるのは、2つの理由があります。
- モール表面の素材を大切にしたい
- 研磨度合いの微調整ができる
手作業によって手間がかかりますが、その分、モール表面の状況は把握しやすいメリットがあります。
新車の段階でのモールコーティング施工であればそんなに大変ではありませんが、経年車(中古車)の場合は、個体差もあり、モールのシミのつきかたや、モール表面の劣化具合も異なります。
劣化したモールを激しく研磨すれば、あっという間に下地が出てしまいます。指先の微妙な力加減で、メッキモール表面の研磨レベルを調整しているのです。
機械による研磨は、効率や研磨力等を考えると大変良いのですが、研磨力が強いため、削りすぎてしまうリスクを伴います。
さらに、研磨力が強い=熱が発生するということになり、ダメージがさらに増えてしまう可能性があります。
ゆえに、手作業にこだわるのです。
作業完了!
左側から見ていきましょう。
ドアミラー付近。ミラーの土台の下側は手が入らない部分で、多少磨き残しが出てしまう箇所になります。極力未研磨部分を無くしたいところではありますが構造上仕方のないところであります。
ルーフモールの研磨依頼はございませんでしたが、ついでに軽く研磨しました。
右側部分を見ていきます。
ルーフモール。
このたびは弊店をご利用くださいまして誠にありがとうございました。
仕上がりはいかがでしょうか。
またのご利用、心よりお待ちしております。